概要
葬儀の現場で、式場スタッフと遺族が一緒に追悼映像を編集し、その場で再生可能な動画を即時生成できるSaaSです。
なぜ作ったのか
葬儀という場面は、他のイベントとは時間的な制約がまったく異なります。結婚式であれば数ヶ月前から準備できますが、葬儀は訃報から式まで数日しかありません。その限られた時間の中で、故人を偲ぶ映像を用意したいというニーズがあります。
従来は映像制作会社に急ぎで依頼するか、スライドショーソフトで簡易的なものを作るかの二択でした。前者はコストと時間がかかり、後者はクオリティに限界がある。この間を埋めるサービスが必要だと感じました。
式場のスタッフが遺族と一緒にその場で操作でき、プロ品質の追悼映像をすぐに作れる。そんなツールがあれば、葬儀という場面でも映像の力で故人への想いを形にできると考えました。
技術的な仕組み
基本的なアーキテクチャはNONNOFILM Appと共通する部分がありますが、葬儀向けに特化した設計をいくつか加えています。最大の違いは「時間がない」という制約への対応です。
Lottieベースのテンプレートを使い、ブラウザ上でリアルタイムにプレビューしながら写真やテキストを配置していきます。テンプレートは追悼映像に適したトーンのものを複数用意しており、式の雰囲気に合わせて選べます。
レンダリングは速度を最優先に最適化しています。通常の結婚式ムービーであれば数分待てる場面でも、葬儀では「今すぐ」が求められることがあります。テンプレートの構造自体をレンダリング速度に配慮した設計にしつつ、サーバーサイドの処理も高速化しています。
また、式場のスタッフと遺族が同時に編集内容を確認できるよう、共同編集的な機能も組み込んでいます。遺族がスマートフォンから写真をアップロードし、スタッフがPC側でレイアウトを調整する、といった使い方を想定しています。
遺族とスタッフの新しいワークフロー
このサービスで大事にしたのは、スタッフの時間や負担と、技術の有無による差が生じないことです。
memoriusでは、ご遺族の方に編集用画面を共有して、直接画像やテキストを入力してもらうことができます。スタッフは最終確認や仕上げの編集だけを行えばOKという、新しいワークフローを提案しました。
もちろん従来通りスタッフがすべて編集することもできます。慣れてきたらご遺族の方に共有URLを発行して配布し、素材のアップロードを一括で行ってもらえます。さらにご遺族の中でその共有URLをシェアすることで、ご遺族の方たちの間でも共同編集ができるようになっています。
完成映像はReactでリアルタイムプレビューできるので、最終品質を確認したらそのまま書き出しにかけられます。しかもその場で上映用のDVDディスクまで完成できるので、スタッフが仮にPC操作に不慣れな方であっても、簡単に高品質な映像演出を作ることができます。
工夫したポイント
レンダリング速度の最適化: 葬儀の現場では「5分後に再生したい」という要望が実際にあります。テンプレートの設計段階からレンダリング負荷を考慮し、視覚的なクオリティを保ちながらも高速に処理できる構成にしています。
操作の簡素化: 式場スタッフはITの専門家ではありません。写真を選んで、テキストを入れて、テンプレートを選ぶ。この3つの操作だけで完成するフローにしています。慌ただしい現場で迷わない設計が重要でした。
再生環境への対応: 葬儀式場の再生環境はさまざまです。DVDプレーヤーしかない式場もあれば、HDMIでPCを接続する式場もあります。複数の出力形式に対応できるようにしています。
リンク
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